財団法人柿田川みどりのトラストは、ナショナル・トラスト運動を行うため、柿田川自然保護の会から分離した環境保護団体です。
1975年6月、柿田川の自然破壊を座視出来ず、柿田川自然保護の会を僅か10名で結成しました。 以後、あらゆる機会を通じ、保護を訴えましたが、充分な成果は得られませんでした。 残された道は、全国的に関心を高め、土地を取得する、ナショナル・トラスト運動しかないと考え、 1988年3月19日に、柿田川みどりのトラスト委員会(財団法人柿田川みどりのトラストの前身)を結成し、募金を始めました。 幸い、マスメディアの強い支援を受け、全国的な大きな運動となりました。
1999年9月末現在、約1億円強の募金を受け、約2100㎡の土地取得と、約800㎡の土地借上げに成功しました。 無税で土地買収中の行政側と競合し、税制上不利な状況下にあり、土地取得に苦闘しています。 しかし、柿田川保護に関しては、行政側も現在は私たちと同じ考えであり、官民協力で、良い方向に進んでいます。
保護活動は、柿田川自然保護の会と共同で行っています。 主な活動は、柿田川流域保全、水量・水質調査、動植物調査、 観察会、パトロール、募金、案内、他団体との交流、 行政との定期会合、機関紙発行、その他啓蒙活動、富士山植樹等です。 富士山植樹は、柿田川を含めた東富士山麓の湧水減少を憂え、関係自然保護団体が、 柿田川・東富士の地下水を守る連絡会を結成し、涵養林育成を狙ったものです。 1977年より始め、行政側の協力のもと、200名以上の参加を得て、 標高1100m〜1400mの南東富士山国有林に、広葉樹を主体に植えています。 半永久的な植樹ゆえ、21世紀に生きる子供たちを参加させています。 あらゆる年齢層を含めた官民協力の緑化と涵養林育成のための植樹は、まさに、理想的な姿と言えるでしょう。