御殿場ライオンズクラブでは現在、「百年の計、富士山に緑を返す運動」を展開しています。 これは富士山御殿場口周辺の砂礫地帯にある植物の枝を取り、 里に挿し木して、2年後に富士山に植え返すという活動で、 実施期間は百年。1991年7月にスタートし、今年11年目を迎えます。 まだまだ長い、将来につなげる活動です。
これまで、ライオンズデーとして単発的な奉仕活動を続けてきましたが、 継続でき、地域のためになるものをと模索していた時 、メンバーより「富士山の水を頂いている我々の務めとして、 富士山の砂礫地帯を緑にしよう」との声があがり、早速検討に入りました。 地元の植物学者の指導などを受け、初年度秋に挿し木用の枝、バッコウヤナギ300本、 フジアザミの種を採取。翌年6月にバッコウヤナギ200本、フジアザミの苗200本を砂地に返しました。 が、砂礫地帯であるため問題点も多く、現在はバッコウヤナギのみとし、活動しています。
また地元新聞を通し活動のPRをしたことから地元の中学校から協力依頼もあり、 その後は県の富士山保全室からの力要請もあるなど、 今では6月の第1例会日を富士山植樹会として、 ライオンズ、自治体、中学校、地元財産区、静岡県ボランティアグループ、 ライオンレディが協力しあい実施しています。
富士山を愛する人や、地元で生活している多くの人が、 富士山を育てる運動に関心を持つと同時に植樹参加を希望してくれています。 地元中学校では敷地内に挿し木圃場を持ち、生徒たちが管理し、 育てた苗木を富士山に植えています。こうした子どもたちの夢を継続し、 育てていくことが、自然環境の重要性を知り、郷土愛に結びついていくのだと思います。 大きな雪崩被害にあうこともあるでしょうが、負けずに百年、続けていく予定です。