哺乳類は37種類の生息が記録されており、ニホンカモシカなどの貴重種も生息していて、ツキノワグマもまれに確認されることがあります。 また山麓から新五合目付近までではホンドリスやキツネも見られます。
ニホンカモシカ
ツキノワグマ
鳥類は、全国で確認されているうちの約4分の1が記録されています。 そのうち、富士山麓で普通に繁殖する種類は約100種前後とされ、ライチョウを除いては中部地方に分布するほぼすべての鳥類が分布しています。 繁殖期には、右図のように分布しています。なお水辺の鳥も含まれています。
※生息及び繁殖範囲は記載したところに限らず、ある範囲をもっています。
富士山には表流水が少ないこと、静岡県側には湖沼などの水辺が少ないことから、 記録されている種類もモリアオガエルなど7種類の両生類と5種類のは虫類にとどまります。
柿田川にみられるアユは、狩野川から入ったものです。一年を通して水温に変化が少ないため、 産卵後にそのまま一生を終えるはずのアユが、ぬるい湧き水にとどまって年を越えている様子が見られます。
標高700〜1,600mの落葉広葉樹林帯は、富士山でもっとも昆虫類の多い地域です。 フジミドリシジミ、メスアカミドリシジミ、ヒメキマダラヒカゲなどの森林性蝶類が見られ、夏にはコエゾゼミの声も聞かれます。 朝霧高原や東富士、北富士両演習場の一部の広大な草原には、ヒメシロチョウ、ヒメシジミ、ゴマシジミ、ウラギンヒョウモンなどといった、 珍しい草原性蝶類が生息しています。また、小田貫湿原や田貫湖には、 アオイトトンボやルリボシヤンマなどのトンボ類が見られます。
クジャクチョウ