富士山頂の月平均気温は、夏の一時期を除いてほとんどが氷点下で、年間平均気温は-7.1度です。 富士山周辺部の平地の気温が30度の日でも、五合目まで登ると気温は16度程度となります。 その時の山頂の気温はわずか7度しかありません。平地の三島と富士山頂では、年間を通しての気温差が平均22度もあります。
富士山頂の特徴は風が強いことで、1年を通じて西北西ないし西風が吹き、年間平均風速は秒速12mです。 山頂での最大瞬間風速は、1964年10月5日に記録した91.0mで、平地での最大記録は室戸岬の84.5mです。 また、いちばん穏やかな8月の平均風速は7.4m。 一般に風速が1m強まると体感温度は1度下がるといわれることから考えれば、山頂での強風はかなりの厳しさといえます。
水蒸気を含んだ暖かい空気が山に当たると、空気は斜面を上昇し、水蒸気が凝結して雲が発生します。 山を越えるときにできる雲を笠雲、越えた後にできた雲をつるし雲と呼び、天気が変わる兆しとして言い伝えられてきました。
つるし雲
多重で発生した笠雲